三週間前くらいに買ったPowellとWolfgang TillmansのコラボEPが想像以上にぼく好みだった。
これは金属ビートや工事現場ノイズを使わないインダストリアルミュージックだ。インダストリアルは無頓着さによって定義される。人間の情緒に関わる一切に知らんぷりを決め込む、役立たずの機械。
音が細切れのまま継続するシンセ音の上にTillmansの声が乗っかってく。ちょっと甘くてめっちゃクール。ぶっちゃけPowellの今までの作品で一番好きです。
今日は六本木に行って何個かギャラリーをのぞいて、友人が出てる坂口安吾のリーディング公演を観た。『文学のふるさと』で「ふるさと大事だけどそこに居続けてはいけないよ」という旨のことを言ってるところがあって頷いた。
恵比寿の写真美術館で「小さいながらもたしかなこと 日本の新進作家vol.15」をまわる。「ルポ川崎」の写真があった。
エクリヲVol.9の写真特集と中平卓馬『なぜ、植物図鑑か』を読んだために写真のことが頭から離れない。今回の展示は映像と写真の間の境目をいく作品展示が見受けられてグッとくるものがあった。
仕事用の靴を買い、夜ごはんを食べてシネマヴェーラで東映任侠映画を二本。見事な脚本の勧善懲悪を楽しみつつ少しもの悲しい気持ちになる。鶴田浩二に惚れて帰った。