I was only joking

音楽・文学・映画・演劇など。アボカドベイビー。

Jim O'Rouke/Sleep Like It's Winterを1分ずつ聴く(30:00~31:00)

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iwasonlyjoking.hatenablog.com

 

音がどんどん塗られていくイメージ。ギラギラした電子音、可愛らしさのある笛のようなシンセ、輪郭の薄いぼんやりした音圧など、いくつかの音が入れかわり立ちかわりに現れて、分厚く冷たい音の壁となる。後半は特に厚みがあり、音の合間に隙間のできる印象が薄い。ジリジリとしたノイズも聞こえるし、聞き手に対して攻撃的なところがある一分間。

 

30:00 高いfの笛のような音。

30:01 ギラついたシンセの音が層状にせり上がってくる。d、a#あたりの音が聞こえる。

30:04 中音域より少し低めのfのシンセ。

30:05 音位相の中間あたりで音が揺れる。

30:11 eの電子音が伸びてくる。輪郭のない靄のような低音も同時に聞こえる。スピーカーがジリジリ鳴る。

30:18 右側から風のようなgの音

30:20 左から存在感の強い高音のf

30:23 天使的シンセ。eの音。

30:28 中音域でd#、高音域でa#のシンセ

30:32 揺れる音。

30:33 笛のようなシンセがaの音で。

30:40 左右から複数の電子音が押し寄せる。構成音はf,a#あたり。

30:40~47 ギラギラなる音が持続していく。

30:48 音量が少し落ち着き、cの音が残る。

30:51 中音域のd、低音域のcのシンセが押し寄せ、重さが前面にでる。

30:56 低音と高音のシンセが同時に大きくなる中、中音域でささやかにdの音が鳴る。

30:59 ギラギラした音の波の中で、gの、揺れの少ない伸びやかなシンセが漂いだす。

 

ギラついた音が目立つ時間でもある。冷たさを感じるが、冬の冷たさではなく、機械の冷たさを連想させる音。『2001年宇宙の旅』のコンピューターのように、どこか反乱の気配の感じさせる。そんな印象を与える音の連鎖である。(続く)

 

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