I was only joking

音楽・文学・映画・演劇など。アボカドベイビー。

2017-04-01から1ヶ月間の記事一覧

映画『夜は短し歩けよ乙女』は『ラ・ラ・ランド』の完璧な陰画である

森見登美彦原作、湯浅政明監督のアニメーション映画『夜は短し歩けよ乙女』を観ました。同じスタッフ陣によるアニメ『四畳半神話体系』は観ていない(正確には3話まで観てそこから先を観ていない)ので今回がはじめての湯浅作品。原作は読んでいるはずだがぼ…

デュレンマット『ギリシア人男性、ギリシア人女性を求む』は今真っ先に読むべき海外文学です

はじめての海外文学、何を読めばいいのかーーこんな風に問われたら今なら僕はこの一冊を勧める。 U209 ギリシア人男性、ギリシア人女性を求む - 白水社 フリードリッヒ・デュレンマット(1921〜1990)はスイス生まれのドイツ語劇作家・小説家であり…

『牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件』についての試論(十字、点滅、エルヴィス、歴史)

今年最大の映画ニュースのひとつがエドワード・ヤン監督『牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件』の25年ぶり日本劇場公開だろう。台湾映画を代表する1本であり、世界的に評価が非常に高いにも関わらず、日本ではDVD化されず長年観ることが叶わなかった作品だ…