I was only joking

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Jim O'Rouke/Sleep Like It's Winterを1分ずつ聴く(33:00~34:00)

前回はこちら
iwasonlyjoking.hatenablog.com

 

音の圧力が上がる。どこかマイナー調で、不穏な空気も感じられる音の流れ。超自然物を表現しているような雰囲気もあり、ドゥニ・ヴィルヌーブ監督の『メッセージ』(2017年)に出てくる、宇宙から来た半月型の巨大物体の姿を想像する。故ヨハン・ヨハンソンによるサウンドトラックにも少し似ているかもしれない。

 

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うん、低音の押し寄せ方がやはり似ている。直前の1分が大地の広がりを感じさせるものだとしたら、この時間は大地に異星の物体が現れ、大きな音で地球とコミュニケートしているようなイメージを聴くものに抱かせる。

 

33:00 右からa#のシンセ、左から輪郭の薄い、少しくぐもったfの鍵盤

33:03 fがa#に変わる

33:04 低音がせり上げる。dとgの音は両方聞こえる。

33:06 中音域よりの低音でd#が聞こえる。右寄りに高くキーンと響くd#の音も。

33:10 低音寄りのd#が再度顔を出す。

33:13 ツーンと冷たく響く高いd#の音。直後に33:00にも鳴ったfの鍵盤

33:15 再びfがa#に変化。左側から、クラスターっぽい中音域の音の壁が押し寄せる。

33:18 小鳥の鳴き声のような高い音。音程はa。

33:19~22 鳴き声がcに下がり、またaに戻る。33:00に鳴っていたa#のシンセが大きく響く。

33:24 鳴き声の音色が少し変化する?それとも別の高い音?eの高い音が聞こえる。

33:26~ 低〜中音域にかけて、音程が曖昧なまま音が押し寄せる(cに聞こえる)。

33:29~35 音の壁から顔をのぞかせるように、鳴き声のような音がfで鳴る。

33:32 裏返るように一瞬横切る音。1分ごとくらいに、時々聞こえる音。この辺り、低音でcがずっと強く鳴っている。

33:38 右側のa#のシンセがcに変わる。低い音でdも耳に届く。

33:40 輪郭のない音圧が持続する。d#に聞こえる。

33:45 高い音のシンセがワンワン揺れながら持続する。gの音?

33:48 33:00のfの鍵盤が三度現れる。

33:51 吹荒ぶ風のような音。音圧が強まる。低音はd#に聞こえる。

33:55 ストリングスシンセ風のgの音。右から中音域のd#のシンセの音が増幅する。

33:56~59 左のシンセが出たり途切れたりを繰り返す。

 

低〜中音域で音が迫り上がるのがこの時間の特徴。さらに、高音のシンセも音圧が強いから、より圧力を感じさせるものになっている。

この曲も後半に差し掛かってきた。最後に向けて、どんな音展開が待っているのか。(通しでは何度も聞いているのに、実際細かい展開はほとんど覚えていないのだ。)

 

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