I was only joking

音楽・文学・映画・演劇など。アボカドベイビー。

Jim O'rouke/Sleep Like It's Winterを1分ずつ聴く(8:00~9:00)

前回はこちら

iwasonlyjoking.hatenablog.com

 

この一分間はなんとなくコミカルというか、ちょっと笑ってしまうフィーリングがあった。後半は少し不穏でホラーっぽい感じもあるのだけど、それも含めてどこか馬鹿らしいマヌケな感触。これは一体なんだろう。

 

8:00 フィードバックの重なり。メインになっているのはc,gあたりの音かな。短波ラジオのチリチリ音も目立つ。

8:06 中音域のフィードバック、gの音が大きくなる。ちょっとオナラを思わせる音で、このあたりがコミカルポイントになってる?

8:08 水弾きシンセ。この音はいつも音程gだよな。同じ音かな。

8:11 高い音でbフラットのフィードバック。

8:12 中域でcシャープのフィードバックが左チャンネルから聞こえる。cシャープが目立って聞こえるのははじめてだ!一瞬でこの音は消えて、直後に音程がベンディングされてcとして現れる。

8:24 ここでgシャープのフィードバックまで現れる。スケールから外れた音が突如として連続しだしたぞ。同時にcのフィードバックも鳴るんだけど、この音はTerry Rileyっぽい。『A Rainbow In Curved Air』感がある。オルガンっぽい音。もしかしたらcとcシャープの間の音程かもしれない。いわゆるクォーターチューニング。

8:32 小さくf,e,aのピアノのアルペジオ。よく使われるフレーズのバリエーション。

8:35 ここで聞こえるフィードバックはaとaシャープの間の音だ。急にどうしたんだ。どうりで不穏でホラーなわけだ。

8:47 いつものピアノアルペジオ

8:53 このあたりで押し寄せるフィードバックにもどこか不協和音に聞こえる。音程が全体的にゆれている感じもする。

 

一聴した限りではそこまで変化があると思わなかったのだけど、細かく時系列で記述すると結構今までと違う。まずcシャープとかgシャープとか、今まで使われなかった音程が現れる。さらには、十二音から外れた、細かい不協和音が入り込んでくる。今までの安定が崩れてる。笑えるとかいっていたのに、全く呑気な状況じゃない。cミクソリディアンの安定した世界系が崩れている。全くもってアンビエントではない。変化にドキドキしている。次はどうなるんだろう。(続く)

 

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